なぜ美容鍼は効くのかを説明しようと思うとまずなぜ鍼治療は効くのかという話になります。
そもそも鍼治療って?
鍼治療とは各種の鍼を使用し、鍼灸師の技術により人体のツボを刺激し、気血を調節し、人体の機能を調節、それにより疾病を治療するものです。そしてその理論となっているものは古代からの経験の集積です。
”反射”を利用した伝統医療
科学的に分っていることは、鍼治療は人体の「反射」という機能を利用した伝統医療ということです。人体における反射とはある刺激を受けた時、血管、神経、筋肉、内臓などが自動的にある反応を示すことを言います。鍼の場合、刺すことによって体表やそれより深く、真皮層、筋肉層に細かく分布する受容器といわれる、刺激の受け取り手に刺激を与えることにより、血管や神経、筋肉、内臓などに働きかけ、体の状態を良くしていくことになります。(具体的な例は特定のツボに鍼を刺すとエンドルフィンなどの脳内鎮痛物質の分泌が促進される為、鍼による鎮痛効果が得られるなど。)
ツボと経絡
古代からの経験的にその反応が良く出やすい場所が、ツボ。経絡は気血の運行通路ですが、ツボを刺激し反射を起こし、反応が起こる先の組織(血管、筋、内臓など)を結ぶラインが経絡と考えてもいいでしょう。
美容鍼が効く理由
話を美顔鍼に戻すと、顔やその周囲のツボに鍼をすることにより、反射を起こし、顔面部の皮膚(真皮を含む)、血管、筋肉に良い反応を起こさせます。まず、血管を拡張させ、血行を促進させます。それにより、老廃物の代謝が促され、お肌のターンオーバーがスムーズに。顔色やにきび、肌荒れも良くなっていきます。
また鍼は言わば、きれいな形で極々小さな傷を組織につけていることになります。すると、人体は反射的に修復しようとそこに新鮮な血液を送り込み、免疫を活性化し、新しい細胞を作ろうとがんばります。それによって、ゆるんでいた筋組織は新しいしっかりとした筋繊維で適度に緊張しリフトアップにつながり、シミやしわは新しい組織への生まれ変わりによって薄く目立たなくなるというわけです。